映画「死刑にいたる病」 2022年5月6日 公開
PG12指定 ちょっと怖くて凝視できないシーンも
・櫛木理宇の同名小説を実写映画化したサイコサスペンス。
・まずは、PG12指定について。榛村大和(阿部サダヲ)の犯行は、見る方によっては耐えられない残虐で耐えらない拷問のようなシーンも。ホラー系が苦手な方は前半はかなり衝撃的なので覚悟して見たほうがいいです。
阿部サダヲの衣装がおしゃれだった
・榛村の衣装が昔のヨーロッパような衣装。

・パン屋の時もアニメに出てきそうな可愛いものでした。

・実はあの衣装にも意味があるのか?と考えています。原作を読んだらわかるかもしれません。
・衣装は高橋さやかさん
高橋さやかさんを調べて見ましたら、たくさんの映画やドラマの衣装を担当されていることがわかりました。
過去担当の作品
青くて痛くて脆い 蜜蜂と遠雷 凪待ち etc…
「恋せぬふたり」の衣装担当をされたときのコメントがあります。
「恋せぬふたり」の衣装担当をされたときのコメント ドラマにおける衣装(スタイリング)の役割は、登場人物の設定にリアリティーを持たせるといった基本的な要素以外にも、セリフやストーリーでは語りきれない“背景の部分“を表現して視聴者の皆さんが人物を掘り下げて想像するきっかけ作りをすることが大切だと考えています。 (恋せぬふたり)NHK制作日誌より
・今回の衣装はどのようなコンセプトがあったのか?知りたいです。
地味な大学生が覚醒する件(岡田健史について)
今回阿部サダヲとW主演となる岡田健史
雅也(岡田健史)は、親の期待に答えられなかった大学生。
犯罪者から手紙をもらい、最後の事件は冤罪だという訴えに耳を貸す。
事件を調べることで非現実を楽しんでいるようにも見えました。
前に見た映画「東京難民」という映画の主人公を思い出しました。
どちらも、大学生という若さで人生が変わってしまうくらいの状況に落とし込まれてしまう。
「地味な大学生」は、ラストに向かって狂気にも真っ当にもなれる色で言えば「白」なのかもしれない。
どちらの色に染まるとしても、私たちは肯定も否定もできないでしょう。
最後までダレずに見れる
上映時間:128分
とにかく、公式がネタバレ禁止と謳っているだけあって最後まで見応えがありました。
体感としては、時間が短く思えるくらい無駄なシーンはなかった。
その多くが拘置所での面会場面だった。阿部サダヲの話力と岡田健史の若いがゆえの感情の揺れ動きの賜物。
脇を固める演者陣も、重厚な背景がある。一人ひとりの背景を知るために原作を読みたくなりました。
榛村のマインドコントロール
榛村大和(阿部サダヲ)は、前半はターゲットの身体をコントロール・後半は心をコントロールしている。
前半での身体を痛ぶるシーンも見るに耐えなかったのに対して、後半は自分に関わる人全てにおいてマインドコントロールしようとしているのはなんとも不気味。
分かりやすかったのは、面会の時の刑務官。かなり洗脳されていた。
次に怪しかったのは弁護士。
そして、榛村の若い頃を知っていた、やたらご飯を食べていた人。
雅也の母親も怪しい。
もちろん雅也も危うく洗脳されそうになっていたが、自分で抜け出せた。
最後は、雅也の彼女、灯里も・・・最後まで新しい怖さがあった。
この映画が伝えるメッセージ
これをしないと生きていけないというものがある。それは、もしかしたら犯罪かもしれない。
そして、その犯罪は誰にも気づかれずに今も日本のどこかで起こっているかもしれない。
そんな狂気と背中合わせの現代で私たちはどう生きていくのか?
普通に生きていても犯罪に巻き込まれるリスクをどのように回避できるのか?
もう一度立ち止まって、自分の周りをよく見てみようと思いました。