映画「神は見返りを求める」 2022年6月24日 公開
俺が育てた感
よく分かる。ほんとによく分かる。
誰にも見つけられてない、原石を見つけた感じ。
前半は見返りを求めていない。
後半はめちゃくちゃ見返りを求める。
この作品の場合、見返りとは「気持ち」や「絆」
お金が欲しいとか体目的とかではない。
それは、田母神さんにしか分からない。
一緒にやってきた仲間だと思っていたが、相手はそうでは無かったことがショックだったのだ。
ずっと自分だけが見てきたような感覚に襲われて
売れちゃうと遠くに行ったような感じになる。
きっと、売れない頃を支えたスタッフやファンはそういう感情を持つのは当然だろう。
突き放されてしまうのは悲しいものである。
経験は全くないのですが、寂しい限り。
上映している映画館やっと見つけた!
映画感想系youtuberさんで知った映画。
上映館数は少ない印象ですが、絶対に「今」みた方がいい作品。
近くで上映していないか探してみてください。
少し規模の小さい映画館とかコアな映画を取り扱う映画館とかも調べてみましょう!
鑑賞したのは平日 午前中 7人くらいの人数でした。平日のほうがゆったりと観れる印象。
意外とアクティブな映画
「静」というよりは「動」の印象。
岸井ゆきの演じるユリちゃんが本当の意味で体を張ったり、結構暴力的なシーンも多かった。
面白おかしくyoutubeの世界を描いているわけではない。
ビジネスと成り立っているが成功するには厳しい仕事として表現されている。
構えたスマホ 「撮られたら撮られ返す」
緊迫したシーンでお互いに向け合うカメラ
もはや凶器。
敵対している相手に動画をとられるとyoutubeにupされてしまう。絶対に阻止しなければならない。という強い殺気だったもの感じる。
「撮られたら撮られ返す!」どこかのドラマのセリフではないですけどまさにこの言葉が一番似合う。
動画をupする能力のある者同士が戦っている。
どんな風にいつupされるかわからない恐怖。
現代社会を生きる人々のリアル
現代社会のホラー映画ともいえる。
ネット時代の今のリアルなコンテンツ「youtube」
あと数年後に見ると「懐かしいなぁ」と思うことだろう。
何気に、youtuberに憧れている子供たちに見て欲しい。
少し刺激的ではあるが、大人は楽しめたが、子供はどう感じるだろうか?
それでも、youtuberになりたいか?
音楽がワクワクする
今から何かが始まりそうなリズミカルなサウンドがワクワクをそそる音楽。
主題歌について調べてみました。
主題歌:空白ごっこ「サンクチュアリ」
挿入歌:空白ごっこ「かみさま」
映画の世界観をもとに制作された書き下ろし新曲
映画を観た後に歌詞を見返したら、滲みました。
主題歌「サンクチュアリ」
サンクチュアリという言葉を調べてみると興味深い意味がありました。
面白い。歌詞も書き下ろしだけあってここまで考えて作られている。調べてみてよかったです。
①聖域 という意味 これは有名
②長編小説。フォークナー作。金もうけのために「想像しうる限りの恐ろしい物語」を書こうとしたと著者自らいう作品。の偽善性と
正義の無力を訴える作品 (原題Sanctuary) 一九三一年刊。アメリカの南部を舞台に、主人公ポパイが、数々の残忍、醜悪な事件を起こす。その苛酷な人生を通じ、人間の弱さ、悪、不合理を鮮明に描いた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
挿入歌「かみさま」
こちらは、歌詞がとても田母神さんを思わせるものだった。
挿入歌「かみさま」の歌詞 "僕はわかっていたいんだよ まだこのまま なんにも起こらなくていい 変わらないでよ"
まさに田母神さんの気持ち。
関係が変わってしまうのなら、売れないyoutuberのままでよかった。
このまま時が止まって欲しかった。
近くで見てるだけで、田母神さんは幸せだったのです。
空白ごっこの作品はこちらから
ユリちゃん(岸井ゆき)は恩を仇で返しているか?
初めは、地味だけど自己顕示欲の高い子でした。
バズった後は、どんどん可愛くしたたかになっていきました。
田母神さんの無償の協力でさえも、自分で掴み取って手段だったと思っている。
「育てられてつもりはない」
そう言いたいのではないか?それさえも実力と言いたい。はず・・・
どんなジャンルの人も売れたらあんなになるんだろうな・・・。
と少し引いた目で観ていた。(今 白い巨塔を見ているせいか?)
この映画から受けたメッセージ
どの世界でも、思い上がってはいけない。
その場所まで行けたのは、必ず誰かの助けがあったからこそなのだということを忘れては行けない。
また、無償のサポートというものは本当にあるのか?改めて考え直さないといけない。
give&take という言葉がある。
やはり何かをもらったら返さなければならないのではないか?
たとえ無償であったとして、目には見えずとも感謝の気持ちや態度を持たなければならないことを肝に銘じておくことが大切である。
なんだか道徳のようになってしまった。