いつかは来る 終わりが必ず 逆らうことのできないルール 高橋優 「シーユーアゲイン」 2010 /11/10
どこでどんな風な最期がいいか?
可能であれば、この話題をご本人と話ができるうちに話し合っていて欲しいです。
もしくは、自分はどういう最後がいいか、子供に兄弟に伝えてあげて下さい。
「なるべく何もしないで」「あんた達に任せるから」何でもいいです。
とても大切なことです。 大切なことなのにタブー視されているのが現状です。
意外と話されていない方が多いです。
私の職場の特養では、入所後に平均3年くらいで退所されると言われています。
入所した次の日に亡くなられる方から、10年以上過ごされる方もいらっしゃいます。
施設から事あるごとに「最期をどのように迎えたいか?」ということを聞かれるようになると思います。
大きく分けると以下の2つのことについて考えてみて下さい。
息をしていなかった時
先ほど部屋をみたときにはお変わりなかったのに、次にお部屋に行った時は呼吸をしておらず、すでに息を引き取っていた……とという場面に遭遇します。そんな場合、ご家族に連絡が行き対応を迫られます。
- 何もして欲しくない
- 心臓マッサージをするか?
- 人工呼吸をすか?
- 救急車を呼ぶか?(=「延命措置を希望する」という家族の希望があるという意味となります)
- 救急車を呼ぶ場合はどこまでの延命措置を希望するのか?
- 延命措置①気管挿管して人工呼吸器につないで欲しい。
- 延命措置②血圧を上げる薬などの入った点滴をして欲しい。
- 延命措置③輸血をして欲しい。 など
口から食べられなくなった時
認知症の進行で「食べる」という行為を忘れてしまった時、腎不全の進行や全身状態の悪化などで体が食事を受け付けなくなった時・ご本人が確固たる意思を持って「食べない」と決めた時。
このような時にもご家族に今後のご意向についてお伺いしないといけません。それによって対応が変わってくるのです。
- お看取り→少ない量だとしても、本人が食べるだけ・自然に体が弱ってしま最期息を引き取る瞬間まで園で過して欲しい。
- 鼻腔栄養→鼻から管を入れて栄養を流して欲しい。
- 胃瘻からの栄養→PEGという簡単な手術をして胃へ直接管を通して栄養を流して欲しい。
- 栄養のある点滴をして欲しい。→首や鼠蹊部など太い動脈から点滴をとってカロリーのある点滴を流して欲しい。
最後に
誰にでも平等に訪れる「死」
でも、いつやってくるのかは誰にもわからない。
こんなもどかしいことがあるのかという真実にいつか直面しないといけないみたいです。
「みたいです。」と少し他人行儀になったのは、私の両親・兄弟・夫・子供達が幸いにも健在だからです。
なので「生」と「死」について本当のところを知らないかもしれない。と思っています。
ただ、できるだけご家族の受け止める衝撃に寄り添いながら、選択のお手伝いができるように、日々勉強させていただいています。
今まで出会った方の経験を踏まえ、今後のご家族に生かせるよう、頑張ります。